初のユーロトンネルでフランスへ

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こんにちは、あずきです。

夏休みがやってきましたねー。

我が家は今年は日本には帰国せず近場を楽しもうということで、第一弾はフランス旅行。今回は空路ではなく、陸路、自家用車で海を潜って(!)行ってきましたので、その様子をお伝えしようと思います。

英⇔仏

ちなみにイギリスからフランスへ行くにはもちろん飛行機、フェリー、ユーロスターと様々。どこに住んでいるか、旅行の人数は?などによって時間、金額も異なります。我が家は小さい子供が二人、荷物もなんやかんや多いので自家用車を選択しました。自家用車でフランスに行く場合、自家用車ごとフェリーに乗ってフランスへ渡るか、ユーロトンネルを通ってフランスへ渡るか2種類があります。今回は主人も初体験のユーロトンネルで行ってきました。

ユーロトンネルとは?

英仏海峡トンネル、ドーバー海峡トンネル、英語ではEnglish Channel Tunnelからの愛称でChunnelとも呼ばれるグレートブリテン島(英)とヨーロッパ大陸(仏)を繋ぐ海底トンネル。英はFolkstone(フォークストン)、仏はCalais(カレー)という町から結ばれています。

Folkstoneはケントの海沿いの小さな町という感じですが、よくよく見てみると、

ん?んんー?内陸部になんか見える!!

そうなんです、このFolkstoneに突如として現れる巨大な鉄道、これがユーロトンネルの入口です。〇の右端の方から地中に入っていきます。

ちなみに

ユーロトンネルは、海底部の長さでは37.9kmと世界第1位、陸上部を含めた全長は50.49kmで、スイスのゴッタルドベーストンネル(57km、2016年開通)、日本の青函トンネル(53.9km、1988年開通)に次いで3位だそうです(青函トンネルはスイスのが開通するまでは世界一だったんですね!)。

驚くべきことは、このトンネルの構想が、なんと200年以上も前から存在し、計画が立てられてきたということ。イギリスではビクトリア朝以前、日本ではまだまだちょんまげ結って海外から鎖国していた時代です。そんな時代に、「もう船も大荒れで危ないしトンネル掘っちゃおう!」という発想がすごい!

とはいえ、様々な紆余曲折を経てやっと工事が開始されたのは1988年、開通したのは1994年でした。

さすがに世界最大のプロジェクト、世界各地からエンジニア、専門家が参加し、開通に至ったわけですが、日本の川崎重工業もフランス側からの掘削事業に参加し、かなり難しい事態を乗り切るのに貢献したそうです。日本の技術が世界の大舞台で活躍したというのは喜ばしいことですね。

では、ここからユーロトンネルを通った時の実況です。

1.チェックイン

すでにオンラインで予約を済ませているのでゲートを通るとナンバーを読み取られ、車のフロントガラスに引っ掛ける列車番号の載った札を機械から受け取ります。

2.ターミナルの駐車場で待機

ターミナルと言っても高速道路のサービスのような建物があり、ファーストフード店やスターバックスなどおなじみの店舗、トイレがあります。ただやはりInternational TerminalなのでDuty Freeがありました。あとはAAの店舗があり、仏での運転に必要な車関係の小物が購入できます。

自家用車で行けるもう一つの利点はペットもそのまま連れていけるということ。ターミナルにはドッグランもあり、ワンちゃんたちが散歩している姿を多く目にしました。ちなみにキッズスペースもあり、子供を疲れさせる作戦も決行可能!

3.出入国審査

ターミナルには大きな電光掲示板があり、フライトでいう搭乗ゲートへ向かうときと同じような掲示がされるので、自分の番号が来たら車を移動してPassport Controlへ。初めにUKの出国審査、続いてフランスの入国審査。どちらも車に乗ったまま、子供の顔も見ないといけないので後部座席の窓をウィーンと開けての顔確認でした。

4.いよいよ乗りこむ!

電車のプラットフォームなのに車!という何とも異様な光景。そうなんです。主人が予約したときは漠然と車でトンネルを走るのかと思っていたのですが、車ごと電車に乗り込むパターンなのです。

これわかりますかねー。後ろの車のお姉さん、ではなく、その2台あとにシャッターで仕切られています。1仕切りあたり4-5台の車というところでしょうか。火災や緊急時に備えて区切っているんでしょうね。両側にドアがあってトイレのある車両に移動したりできるものの基本的に自分の車に座っていることが求められます。車に乗っているのに自分で運転していない、でもちょっとガタゴト動く、という奇妙な感覚でした。

そしてなんとたったの35分、シャッターが開いたらそのままエンジンかけて乗り進んだらそこはフランス!でした。国をまたいだ気がしない!!

同じ感覚の人が多いんでしょうね。運転しだすとすぐに

PLEASE KEEP TO THE RIGHT (右側通行だよー)のサインが!

リマインドありがとう!と思いつつビューンと高速に連結してホリデーの地へと向かいました。

トンネルの構造

ちょっと落書きされていて見にくくなっていますが、これがトンネルの断面。電車が通るくらいのトンネルが1つかと思いきや、今回あずきが利用したユーロトンネルの穴が左、右側にはユーロスター用の穴、そして真ん中にはサービス用のトンネルと3つもあり、それぞれが何か所かで繋がっています。上側には風圧を逃すダクトも。この絵にあるように昼夜常に仕事をしているエンジニアさん達がいるのでしょうか?だとしたらタフな仕事ですよね。。。

この写真はイギリス、フランス双方から掘削しついにトンネルが接続された瞬間のものです。

え?水中、地中トンネル掘って途中で出会えるってどうやって?と思いませんか?当時GPSや高性能な受信機器があったとも思えない、、、そこで調べたら、特殊な測量機器とレーザーが使われたそうですが、実際それが機能するかは誰にもわからなかったそうです。すんごい賭け!

この写真は記念に取られたもので、英側仏側と一人ずつトンネル掘削に携わった労働者が選ばれたそうです。

でもこれは単に通じただけのことであって、正式に開通、サービスを開始するまではこれから3年半を費やしたようです。

次は?

英仏間がトンネルで通じるならうちも!と他の国々が立ち上がってもおかしくはない。それもそのはず。すでにデンマークースウェーデン間には海底トンネルがあり、ドイツとデンマーク間にもトンネルの建設が開始されているそうです。

じゃ、同じ島国の日本は?というと、(ネットで出てきた情報ですが)早くから構想はされていたようですが、何やら一筋縄ではいかない様子。日本の技術、世界各国の技術を持ち合わせれば可能では(青函トンネル等の実績もあるし)?と思いますが、国際関係、政治、経済と色々な問題が合わさってのトンネル計画。いつか近い将来トンネルで通じる日が来るといいですね。

ということで今回フランスはLe Touquetという海沿いリゾートにやってきました。

パリのオリンピックの準備にとなでしこジャパンが来ていたそうですが、あずきが到着した日にはもう出発していました。全くオリンピックを観に行こうなどと考えていない(家で観戦するのが一番!)のですが、やっぱり五輪ムードも少し加わって賑やかです。天気もよさそうだし、楽しんできまーす。

今回も読んでくださってありがとうございました。

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About the Author: あずき

経理ママときどき教師 在英12年、イングランド中部で子育て真っ最中。Logicalな仕事から完全にillogicalな子供達の元に帰り、毎日ハゲそうです。

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