イギリスでのアジア料理ブームに喜びとちょっと嘆き。

イギリスでアジア料理ブーム！

昨今、エディンバラでは目に見えてアジア料理のお店、アジアテーマのカフェ、アジアンスーパーマーケットが増えました。

イギリス全体で見ても、中華料理、タイ料理と日本食レストランの数が５年で18％も増えていて、マーケットでも今後数年伸びていく業界だと見られているそうです。

イギリスでは昔から人気のある、インドカレー、（イギリス魔改造された）中華だけでなく、健康意識からベトナム料理や日本食にスポットが当てられています。不景気は、中華やタイ料理の持ち帰り商品が業績を伸ばしているのに一役買っているとのこと。

これは、イギリスに住むアジアの民として、大変喜ばしいことです！

個人的に、ですが。イギリスに住んでいて一番の苦しみは、食事です。（2番目は温泉がないこと。）

サンドイッチ、ピザ、パスタ、パイなどなど、イギリスで一般的に食べられているもの、売っているもの、全部好きなのですが、どうしても、何日も連続で食べるのに慣れません。

疲れてヘトヘトなとき、帰ってきて料理もする気も起きないような日、そんな日こそ、お米と魚と味噌汁が食べたかったりするのですが、大戸屋みたいなものはありません。

そんな折、価格帯からスタイルまで、たくさんのアジア料理のオプションが広がってくれるのは、とてもとても嬉しいのです！

白いご飯と中華おかずとか、キンパ、ビビンバで、さっきまで日本食ホームシックだったのがちょっと和らいだりします。何故でしょうね。やっぱり大陸越えて遠くにいると、中国と韓国くらいの近さだと、もう仲間みたいに思えてくるというか。

とにかく、お友達や家族と外食するにしても、サッと済ませるにしても、アジア料理の選択肢が増えているというのは、本当に心強いんです。

エディンバラアジア料理市場を応援する意味でも少しだけ、ここでご紹介させていただきたいと思います。

エディンバラでのおすすめ　アジア料理店

「原宿キッチン – Harajuku Kitchen」はとても人気で、エディンバラで人気のアジア料理店と検索をかけても9件中6件のランキングにランクインする人気ぶり。私もお伺いしたことがありまして、おすすめです。イギリス日本食料理店にありがちな、ミュータント日本食ではなく、馴染みのあるメニューが並んでいて、ほっとして、お味も満足、お寿司も美味しかった。

まさしく口コミで評判。頻繁に名前を聞くのが「Noodles Home 我家有面」

まったくイギリス国民に媚びない、正統派中華料理屋さんです。レストランというより食堂のような雰囲気で、価格帯も良心的。中国からの留学生でいつも賑わっているのが、またさらに評判を呼んでいるみたいです。

「Kawaneko Katsu & Coffee」　

こちらも口コミで美味しいとの噂を聞き、食べに行きました。カツがとっても美味しい！イギリスではカツなしのカツカレーソースなる、許されざる商品が我が物顔でスーパーで陳列されてたりするんですけど、このかわねこさんには頑張っていただいて、これがカツカレーじゃいと、イギリスの人々にわからせてやってほしいですね。

アジア料理店の出店嬉しい！でも・・・

さて、アジア料理店が流行っているのを概ね嬉しい気持ちで見守っているのですが、小さな胸騒ぎも感じています。

アジア風料理店の存在によって。

たとえば、ピーナッツソースとミントが添えられた照り焼き。馴染みのないスパイスに覆われた焼鳥が、フレンチ料理のように一本だけお皿の上にのって現れた時。ラーメンと称した丼の中に、ステーキがどーんって入ってた時。胸騒ぎがします。

美味しくないとは、言わないのですが、これを、日本料理と言われると、私の中の日本人が、こう、なにか言いたげなのです。

「今日このあと、すごく美味しい日本料理屋に連れってもらうんだ〜」と嬉しそうに話す友人の行き先のメニューに、カツカレーとエビチリと、パッタイがあったときに、こう、何か言いたげなのです。

先日、はこちらのメニューのお店で日本食を頂きましたが、世界観がたまりませんね。美味しかったです。

地獄のグリル野菜ラーメン。

クレイジーマグロ巻き。

そして、恐ろしいのが、値段。握り２貫で1200円強。

飲食店業界はいつでもエンターテイメントで、活気があってほしいのですが、特に、推しである、本流アジア料理店たちが生存競争に負けないことを願ってやみません。

今後もイギリスでのアジア料理の興隆を見守り、積極的に応援したり、イジったりしていこうと思います。