イギリスロックダウン6ヶ月後…
あれから半年。
2020年3月23日、イギリス首相の緊急事態宣言で始まったロックダウン(都市封鎖)。それから半年が過ぎました。
最初は、ロックダウンって何?何がどうなるの?という不安で、「え?スーパーに物がなくなるの?トイレットペーパーは買っておいた方がいいよね?」などの憶測が先走りして、スーパーの棚から商品がなくなることが頻繁にありました。入荷直後を狙って、早朝に並んで買いに行く人もいました。
シリアルやパスタ、小麦粉など、保存が簡単にできる食材は特に買い溜めの被害にあって、2−3週間、入手が困難になりました。しかし、実際には在庫はあったようで、搬送が間に合わないだけという事態で問題も徐々に解決しました。
日本食材屋さんのらいすわいんショップに、当時の様子を聞いてみると、お米を求めて自家用車で5袋とか買いに来る人もいたそうです。巷ではお米もなくなると言われていたそうでしたが、実際にはそうでもありませんでした。しかし、オンラインショップのオーダーの数は急増して通常の10倍ぐらいになったそうです。エディンバラの方からのオーダーも来たそうです。
http://www.ricewineshop.com/shop/
ロックダウンから6ヶ月が経って何が変わったでしょうか?
ここ2週間(9月中旬)は日々の新規感染者の数が3,000人から4,000人と、4−5月のピーク時の値に戻ってきていて、警戒モードに入ってきました。9月21日現在、イギリスは圧倒的な検査数で、100万人に対する検査の数は32万人以上と世界一の数で、アメリカとロシアの29万人よりも多く、イギリスの優秀な医療機関のおかげだと思います。そして、100万人に対する感染者の累計は6,000人弱で、世界で58位と、こちらも優秀な方ではないかと思います。そして日々の死亡者数も現在は10数人と、毎年風邪の症状で7,000人の人が亡くなっているのと比較すると、このペースを維持できれば、コロナと共に生きていると言えるのではないでしょうか。
今週からコロナにかかった人、そしてその家族は2週間の自主隔離ルールを破った場合1万ポンド罰金(約135万円)が課せられるようになりました。コミュニティでの目が厳しくなり、コロナにかかったら、絶対に外には2週間出ないようにしましょう。
低所得者には、コロナにかかったら£ 500の支援金が出るようで、コロナにかかった家族がいても、仕事に出るようなことを食い止める策のようです。
現在、レストランやパブに入るには、個人情報と日付と時間を記入して、後日コロナにかかった場合は足取りを辿ってその場にいた人々には連絡が行くようです。
先週から、グループでの会合は6人まで、しかし、学校は例外。これはこれから入学テスト期間が始まるイギリスで、ロックダウンによるさらなる試験日延期などを避ける方向性だと思われます。
美容室では、タオルは使い捨て、お客さんのヘアカットが終了すると、使用した全ての器具を消毒するという手間のかかる作業。経営者の大変さが伺えます。
スイミングスクールのプールでは一方通行方式で、着替え室に入るのは帰るときだけで、基本は入場時は家から水着を着てきて、プールサイドで服を脱ぐだけ。
そのほか、ピアノ、ヨガ、バレエレッスンなどはズーム(ビデオ電話)で済ませているところが大半です。
公共のバス内は、2人がけの座席に一人が座り、それがいっぱいになると満席の表示が出て、それ以降はバス停に人が待って手を上げても止まってくれません。
狭いパブはアクリル板などで敷居を作って、ひとテーブル4人までという個室状態のように作ってあり、これは話しやすくて便利でした。
スポーツ、劇場は無観客で行われて、先日、演劇をズームの生放送で見ました。料金は募金制で£20、£40、£60とお好みで支払いが出来るシステムとなっています。⬇︎⬇︎⬇︎
通常では大賑わいの複合商業施設は、人がほとんどいない状態。⬇︎⬇︎⬇︎
住宅事情では、在宅ワークの導入で、庭付きの一戸建てを求めて、郊外の庭付きの家が好調な人気ぶりだそうです。そして、すでに庭を持っているものはオフィススペースが持てる小屋を立てたりと、コロナの生活で色々と変化してきています。
まとめ
イギリス政府からこれから冬にかけての感染者数が急激に増える予想が出されました。しかし、ロックダウンをするかどうかについては言及はありませんでした。ロンドン市長はすぐにでもするべきだと行っていますが、第2のロックダウンは経済との関係、そして、上で取り上げたコロナ対策が問題なく執行できて、コロナと共に生きることが出来るのであれば、ロックダウンは必要ないのではないかと思います。しかし、進化する新型コロナウィルス。今後また死者が増える可能性もあります。それを恐れて外出を控えるのは、コミュニティ社会で長い間生きてきた人間には精神的ダメージを与えます。マスク着用、ソーシャルディスタンス、手洗いうがいをうまく対応しながら、この6ヶ月で学んだことを実行していけば、コロナと共に生きていけるのではないでしょうか。
おまけ
私宛にコロナ検査をしませんか?ワクチン開発を行っているインペリアル・カレッジから手紙がきたので、早速、ネットで登録、その道具が後日届いた。やることは至って簡単で、綿棒に喉の粘膜と鼻の粘膜を擦り付けて、カプセルに保存、関係者が取りに来てくれます。全くコロナの症状は今のところないので、本当に意味があるのかと疑問です。それよりも風邪の症状でコロナかわからなくてテストを受けたいと思っている人を優先に受けさせればいいのになと思うのですが、これも研究の一貫なのでしょうか。まあ、名指してきたので、やってみようと思います。
気になる1週間のニュースのリンクを貼っておきます。
新型コロナウイルスは空気を介して感染しうる 米CDCが確認
https://news.yahoo.co.jp/articles/8b96cd834a7a01136bfa7a218cd093ef81caf898
ストレスやうつ高まる、新型コロナの感染拡大に伴い 米研究
https://news.yahoo.co.jp/articles/a4664d6f8d12b64756d7b1ce53e9902e2fc05201
ニュージーランド、新型コロナの新規感染者ゼロ 過去5週間で初めて
https://news.yahoo.co.jp/articles/806cec0bb21413215669a9e56cc9d51dc9d5a7a4
高級リゾートで贅沢テレワーク、1週間で250万円 モルディブ
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ec7284c18537a794881b8b50395ffb1b6b9e6b5
コロナ禍以前の生活、戻るのは22年か WHO主任科学者
https://news.yahoo.co.jp/articles/f2e1bee84cc2fd7bcaf5335dac3445be3e6b6edf
富裕国、ワクチン供給の半分以上を既に確保 NGO報告
https://news.yahoo.co.jp/articles/3e3ad7b7c6f48fd2f919fbd955fcbb20f9479f76
バスの乗客、生きたヘビをマスクとして着用 当局が注意喚起 英国
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a44c22cce2956be7e70fdd994cd3f2ad30e1bbe
機内でのマスク拒否で降ろされた乗客、日本でも2人
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ed6294f59e5c00ea5e407925fa908fa83109c76
欧州でコロナ感染第2波、仏やスペインで制限再導入 英も検討
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-spain-madrid-idJPKCN26C2RJ
英国、コロナ巡る転換点に 全面ロックダウン再導入も=保健相
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-britain-hancock-idJPKCN26C0A0
英政府、自主隔離違反で135万円の罰金も 感染拡大で対策強化
https://www.bbc.com/japanese/54222509
イギリスで感染拡大の指標「R」が「1」超える 若者の感染も
https://www.bbc.com/japanese/54128432
肺や免疫、脳にも……COVID-19が体に与える影響
https://www.bbc.com/japanese/video-54100724
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