夜行列車に揺られて。たまにはゆっくり進んでみませんか?準備編
今は昔、猿岩石というお笑い芸人があるテレビ番組の企画で香港からロンドンまでヒッチハイクの旅に出たのは90年代。
空前のバックパッカーブームの到来であった。
幼少からリカちゃん人形より電車が大好きだったくりのしん。沢木耕太郎の「深夜特急」という小説を我がバイブルとし、
リュック1個背負い猿岩石を真似てバンコクから夜行列車でラオスを目指したのである。
社会人になり時間を優先し、子供が生まれ安全を考慮し、気付けば旅はいつも飛行機。電車の旅なんてすっかり忘れていたところ…
ふと、ふわりいぎりすのこの記事で眠っていた鉄オタ魂が覚醒したのである。
夜行列車か…
たまには急がずゆっくり進んでみるのも悪くない。
ヨーロッパの夜行列車
数年後、子供達が電車での長距離移動が出来る年齢になりヨーロッパ周遊の電車旅へ出ることに。
早速ヨーロッパの夜行列車を調べてみる。
https://www.eurail.com/en/plan-your-trip/trip-ideas/trains-europe/night-trains
いやぁー、出るわ出るわ!
ベルギー、フランス、オランダ、スイス、ドイツ、東欧、北欧、イタリア、スペイン。頑張ればクロアチア、果てはトルコまで行けちゃう。
なんと夢と希望に溢れた選択肢。
全部は回れないのでまずは旅の目的を決めることに…
歴史、アート、ファッションに鉄道目的のウィーンとベルリン、
行ってみたい観光地、プラハとブダペスト。
4カ国に的を絞る。
最大の難関、旅の行程とルートを決める
目的地が決まれば旅の行程とルートを決める作業に。
ここで最初の関門にぶち当たる。
なんと、夜行列車は毎日運行していない!
例えば
この路線は週3でしか運行がない…
特に学校や仕事の休み上、限られた期間に行って帰って来ないといけない場合は行程が制限される事に…
ロンドンからヨーロッパへはユーロスターを使う為、寝台列車の出発点、帰着点はパリ、ブリュッセル、アムステルダム、ケルンとなる。
とはいえども、何パターンもの可能性ができる周遊旅。
早朝に目的地に着いてもツラい。大所帯では早朝からチェックインできるホテルを予約出来る保証もない…
帰りはあまり遅すぎると出発時間まで時間を持て余す可能性あり…
もうこの時点で頭は爆発寸前。寝ても冷めても時刻表と地図が頭から離れない毎日に…
ここは鉄オタ鉄子の腕の見せ所!
行き;パリからウィーンへ 約16時間の旅
帰り;プラハからブリュッセルへ 約15時間半の旅
夜行列車、座席は松・竹・梅とございます
旅の行程が決まれば早速予約へ。
予約は各鉄道会社のウェブサイトからできます。
行きはオーストリア鉄道 (ÖBB) が運行する ÖBB ナイトジェット。
ヨーロッパで最も人気の夜行列車で最近新型車両が導入。絶対に乗りたい旅の第1目的のひとつ。
予約画面に日付を入れ、次に座席指定へ。
3つの選択肢が出てくるも違いがよくわからない上、値段にかなりのばらつきが…
- リクライニング座席:飛行機のような椅子の座席車両。貸し切り個室もあり。とにかく安く済ませたい人用。→梅
- クシェット:個室寝台車両。折りたたみベッド。通常4人〜6人まで使用可能。洗面、トイレは車両端部のものを共用。シーツ、枕、毛布、水がもれなくついてくる。貸し切り個室 or 共有個室。4人以上の家族、グループ向け→竹
- スリーパー:最大3台までの上質なベッド個室。個室内に洗面、鏡、列車によってはシャワーが完備されている。全室貸し切り個室。大抵の場合、女性用車両と男性用車両が分かれている。シーツ、枕、毛布、水がもれなくついてくる。カップル、ご夫婦、3名以下のグループに最適。お値段は1番高い。→松
ヨーロッパの夜行列車座席は大体どれもこの3パターンに分けられる模様。
我が家は総勢5名、絶対に横になって寝たいのでクシェット(個室貸し切り)を選択。
帰りも別鉄道会社のヨーロピアンスリーパーという夜行列車で同クラスを予約。
予想外の出来事が起こりえる
個室寝台車両を抑え最終段階の支払いをカードでしようとしたところ何回ポチってもポチれない…
『この夜行列車は最短の予約日で11月の初旬となります。』とのサインが…
えっ?
予約時点で9月中旬…なんで??
実は9月初旬の大雨で中欧一帯が大洪水の被害を受け線路の補修の為に2ヶ月を要すると…
念願のナイトジェットでのウィーン入り断念か?
もう1回1から旅の工程を練り直すか?
夜行列車での旅をあっさり諦めて飛行機を利用するか?
さぁ、どーする?!
To be continued…
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