車を売ってもらえなかった人達

みなさま、こんにちは。車屋の女房です。

クリスマス直前の今、夫のガレージでも駆け込み需要が発生しております。売れ筋はやはりティーン向けの小型車です。日替わりで両親らしきカップルが訪れ、あーでもないこーでもないと議論を戦わせて購入の是非を決めるわけですが、選択権はお客にあるはずなのに…

「今日またカップルが娘用の車を見に来たんだよね。でも売らなかった」

「はぁ?　何で?」この場合、私は禁句のwhy?を連発します。

「だってさ、歯が白すぎたんだよ。」

!!!?　歯が白いのは普通でしょ?と言いかけると

「あれは白すぎるよ。あんなのには車は売れないよ」ナンだって??

「クリスマス前なんだからホワイトニングくらいするでしょ」

「いやー、ちょっと無理」

なぬ〜!　客の選り好みをするなよ!

「ワイフだって恥ずかしくて車から降りてこなかったんだよ」

違う理由かもしれないだろ!

「いやー、あれはどこに行っても何も売ってもらえないよ」

そんなわけ無いだろ!

クリスチャン系?の方々や、ボランティア系?、日本人の方々には過剰なサービス精神を発揮する夫ですが、今回は生理的許否反応が出た模様。

大人になっても続くよ?イギリス特有の、幼少期から始まるI don’t like it文化……

(私はそう呼んでいます)

その翌日。

「今日もカップルが来たんだけど追い返しちゃった」何で追い返す?!!

２日連続で想定外の報告を受け、何も言えないでいると

「最初は２０００ポンドくらいでって娘の車を探しにきたのに、もっと安い車は?って言ってメカニックしか乗れない（直しながら乗るという意味です)ような車にするって言うんだよ。そんなケチな買い方する親には売れないよ」

誰だって事情があるでしょ！じゃぁ、あなたはいったい、いつ車を売るんですか！?　口八丁手八丁で２０００ポンドの車を買わせるのが普通の中古車ディーラーだろ!!

あ～この人の上司じゃなくて良かった。車屋の女房はツライよ….

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