SOHO今昔
若いときは学生としてセントラルロンドンでブイブイ言わし(ほんまか)、のちに家庭をもって郊外に落ち着いたちこちゃんです。
「あのちこちゃんが、こんなええお母さんになるなんて、誰も想像できひんかったなぁ」
親戚のおばちゃんによく言われます。それ、褒めてるん?
先日ふあにゃんも昔のロンドン回顧記事を書いてくれていたけれど、90年代初めのロンドンって汚かったけど、面白かった。お金なくても楽しいことたくさんあった。ラガーが、1パイント1.5ポンド(約500㏄強220円)とか、授業と授業の間に飲んでいた発泡スチロールみたいなカップに入ったお持ち帰り紅茶が30p(45円)だった世界、ブレア政権誕生前のお話です。
なんでこんなことをつぶやいているか、自分でもわからなくなってきましたが、あ、そうそう、先日、家族で食事をするためのレストランの予約が中途半端な時間だったので、ソーホーの北のあたりを俳諧しながら思うことがあったからです。私の学校はソーホーの東の端にあったのです。
レストランの予約は7:30。日曜だったので小売店は遅いところで6:30、たいてい 6:00 には閉まってしまいます。フォートナムアンドメイソンで閉店間際にパンを買ったらレジで思いっきり値下げしてくれました。ラッキー?(ちなみに割引の表示は一切なかったです。さすが殿様(女王様?)商売)
そのパンを抱え、ソーホーにある目当てのレストランに向かって遠回りをしつつ夫と二人、ゆっくりと歩いて行くことにしたのです。子供たちとはレストランで落ち合うことになっています。
ソーホーには、うら若き乙女が足を踏み入れるべきではない、禁断の巣窟的一角があります。まあ学校の帰りに普通に通ってましたけど(「かよってた」のではなく「とおってた」)。アダルト向けのトーイや、書籍、怪しい薬品などを売ってる界隈です。
昔は雑誌やビデオを買いに来ていた御仁も多かったはず(「実はロンドン旅行の目的の一つはそれでした!」と懺悔したい人がいたらコメントに残しておいてください。スルーするかもしれませんが)。
その辺りにはゲイ専門店、SM関係のグッズショップなんかも並んでいます。その手のお店、eコマースの台頭でたぶん数は減ったと想像できます。今あるお店も、「禁断の」という枕詞が似合わない雰囲気になってる気がします。たぶんそれは、乙女ではなくなったちこちゃんの感覚がスレたということだけではなく、以前は背徳扱いされていた性的指向がより受け入れられる社会になったことも関係しているのかもしれません。それはとってもいいことです。
あと、おしゃれーなカフェや、お食事処や、ブティックが増えたなぁ、と思いました。
ウェストエンドやソーホーといったロンドンの中心は、建物ごと建て替えられることは 滅多に ないので、ぱっと見の印象はたぶん50年前でも50年後でもそう変わらないでしょう。でも注意してみると、 財布に余裕があるときにランチをしていた激安食堂もないし、そもそも学校自体が移転してそこにはもうありません。
どこの大都市でも同じだろうと思いますが、グローバル競争の激しい昨今、老舗のパブ(それもチェーン化してるところも多い)や劇場などを除き、目まぐるしくお店の形態が変わっていきます。
わたしの記憶が正しければ、昔この辺りにあったのは主にイタリアンなカフェでしたが、今や、日系をはじめ世界のいろんな地域由来のお店が並んでいます。今回は特に韓国系の食べ物屋さんが目に入りました。エンタメ、ハイテクでも頑張っている韓国さん、食べ物の分野でもじわじわ浸透してきています。
途中、北欧系カフェでお茶などしながら時間をつぶしていると、そろそろ予約の時間が近づいて来ました。このディナーは、一か月遅れの長女の誕生祝いが名目でありました。なので彼女に一任してお店を選ばせ、予約もしてもらいました。友達から勧められ、行きたいと思っていたお店ということで、「ろばた?ていうの?日本食だよ」だそうですわ。
そのお店のレビューを明日お伝えいたします。あんたの昔話はええから、そういう情報を教えてーや、言う方も、物価の安いロンドンを徘徊してみたかったという方も、是非ひつじさんをぽちっとお願いします。
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