ポンド円はどこまで円高が進んだら買えばいいの?
今回は現在起きているパンデミック、コロナショックで、経済先行き低迷懸念が膨らむ中、その影響を受けている金融商品で、特に海外旅行に行く方には気になる為替について少し話したいと思います。
外国為替とスーパーの果物
為替といえば、世界4大主要通貨アメリカドル、イギリスポンド、欧州ユーロ、そして我らが日本円ですね。日本にいるとニュースでよく聞くのが「現在のドル円相場は1ドル〇〇〇円〇〇銭です。」って聞きますよね。「旅行に行くのに今は円高だから海外のものが安い」と考えるでしょう。しかし、海外に行かずに国内で、日本円で給料をもらって、消費するのであれば、そんなに為替の心配をしなくてもいいかもしれません。
しかし、このグローバル社会で、海外に頼らずに国内だけで経済を成り立たせて、為替を考えずに生きていくわけにはいきません。為替レートが変わると、スーパで並んでいるオーストラリア産の牛肉やら、アメリカ産の小麦などの値段にも影響してきて、日本の国民に影響が出てきます。会社からもらう給料は変わらないのに、スーパーの食材の値段が上がっていくような、為替の変動で我々の生活に影響を及ぼします。
イギリスでも海外である欧州への依存度は大きいです。果物などは多くが外国産です。そのほかの食材も多く海外に頼っています。イギリスポンド安が続くと物価上昇が懸念されます。これはイギリスポンドが弱くなって、外国のものを買うのに多くのポンド通貨が必要になるからです。イギリス国内の人は自分が持っているポンドでその食材を買わなければなりません。先ほどの日本のスーパーの輸入品と同じ話です。
格差格差社会。貧しい人は不健康になるリスク
イギリスではさらに加えて、今回は(来年)ビッグイベント、本ブレクジットがあります。現在、欧州のメンバーであったイギリスは、昨年の秋すでにブレクジットをして、その後交渉期間ではあるものの、関税をかけずにヨーロッパ大陸から物を運ぶことができています。しかし、今年の交渉期間が過ぎると、イギリスに海外から入ってくる物に関税をかけなければなりません。「合意なき離脱」と言われるのがこれに当たります。スーパーで売っているものに関税が上乗せされると、これは消費者に直接その負担がかかります。そうするとお金がない人は高額フルーツを手にすることをやめ、加工食品などを食べるようになり、不健康になっていく。裕福なうちだけが健康に育つ。という格差社会にさらに増していく構造です。
スタグフレーション
物価は上がっていくというのが経済発展には不可欠です。程よい物価上昇は良いのですが、例えば、ブレクジットが重なって、経済後退、そしてポンド安時の物価上昇(スタグフレーションといいますが、難しいと思う人は覚えなくても大丈夫です。)が起きて、最悪の状態になってしまいます。こうなった時は政府は何をしたらいいか分からなくなってしまいます。ブレクジット後のイギリス経済が心配ですが、今は新型コロナウィルスをなんとかしなければいけないので、経済はその次になってしまいます。経済対策が遅れると予想しての株価下落なのかもしれません。
円高でポンド円はどこまで下がる?
さて話を為替に戻しますが、現在世界中で起きている株安を受けて、為替は安全資産と言われる日本円に集まります。なぜコロナ発祥地に近い日本が安全なのかは疑問です。しかし、一般的によく起こる有事の円買いとは、日頃、金利の低い日本より金利の高い海外の方が魅力的で、海外投資している日本人がたくさんいます。その投資家が現金が必要で、自分の海外にある資産を売って、日本円の現金に戻しているとか、投資家が金利の安い円を借りて、金利の高い通貨に投資して、日々金利分を稼いでいるのだけども、自分の株などの資産が暴落中なので、現金が必要になり、その金利の高い通貨を売って円を買い戻し、現金に換えるなど、その構造はちょっと複雑ですが、とにかく円が買われ、円高となります。
ふわりいぎりすはイギリスを中心に活動をしていますので、イギリスポンドの値動きについて話していきたいと思います。昨年は新首相就任、3年以上続いているブレクジット交渉で大きな進展はないものの、保守党の大勝利を収める議会総選挙を皮切りにポンドが買われました。その時のポンド円の高値が148.84円でした。それが本日は134円台まで落ちてきています。昨年の安値が126.52円と言われています。ということは127円ぐらいがまずは買いのターゲットになってきます。
しかし、今回のコロ助はいつ収束するかわかりません。既に銀行などは職場を分散して、一か所でコロナにかかりサービスがストップしないようリスクを軽減しています。それによってもちろん業務も多少スローダウンの影響が出ます。これを踏まえると本当に127円で止まるのでしょうか?ちなみに市場最安値は2011年の東日本震災6ヶ月後(9月22日)につけた116.81円です。ここも今回は視野に入ってきました。
じゃあ、どこで買ったらいいのよ!と言われますが、ここでどこで買ったらいいとかは断言できません。ただ言えることは円をポンドに替えようと思っている人はあと6ヶ月内に買いのいいチャンスが回ってくるかもしれないということです。歴史的なレートを知っておけば、どのくらいで買えばいいかは基準が分かります。それでもなお下がることももちろん想定に入れて、自分が必要なだけ換金する事をおすすめします。
コロナショック、原油が25%ダウン!!ガソリンが安くなる!!
今週はコロナショックマーケット3週目。先週はアメリカが景気対策で0.5%の利下げをして、株価の下落を支えようとしていますが、敵はそちらではなかった。敵はコロ助。コロ助をなんとかしないことには人々の不安は消えません。金融政策よりワクチンが先です。財政政策が先です!
今週は原油が大暴落しました。1991年以来の下げだそうです。値段の4分の1が一気に吹っ飛びました。オイルマネーが大打撃です。我々にとってはガソリンが安くなるからラッキー。でも、イギリスはオイルマネーに頼っているところがあるので、中東やロシアからのイギリスの投資を撤退なども出てくるでしょう。住宅市場も先行き厳しそう。その結果が出てくるまでまだまだ経済は改善せず、特に株価は上がらないでしょう。
そんな中本日ダウ工業平均株価は2000ドルを超える下げ。23,851ドルで終了。2月の最高値からちょうど20%の下げ。年金を株インデックスに投資している人たちがソワソワしています。
イギリスの2年の債券利回りがなんと!ネガティヴになっていました。モーゲージを組んでお金をもらえる時代が来るのでしょうか?(笑笑)
コロ助どこに行くやら。
ニュージーランドでも発症したようです。もう逃げられません。体力つけて回復するだけが手段です。お金儲けても死んでしまったらおしまいですから。生きていけば何とかなる!頑張りましょう。
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