車屋の女房の「怒りの泉」タコを助けない男

Japanese food Tazaki Yutaka Harvest Campaign

みなさま、車屋の女房です。良いお天気が続いてますね。もう日焼け止めの登場かも……

さて今日は怒りの泉です。殺意の泉とどう違うの?と聞かれると、うーん?……殺意という言葉を気軽に使えるのは身内だけ?という事なんでしょうか。

今回、車屋の女房の怒りを受け止めたのは夫でした?

何故って、彼が寝入りばなにNetflixのドキュメンタリー映画を流したからです。

タイトルは”私のタコ先生” {個人的な怒りが炸裂するので正式名は控えさせていただきます)

ご覧になった方いらっしゃいますか?

(ふわりライターのふあにゃんがお薦めしてくれてましたね)

ここからはネタバレあり、超個人的感想なのでご注意下さい

簡単にストーリーを説明すると、南アフリカの海岸沿いに住む人生に疲れ果てた男(息子アリ、妻は出現せず)が思い立って幼い頃から親しんできた海岸へ通い始め、メスのタコ?を見つけます。毎日通って観察しているうちに………という話です。

私は、途中から号泣し泣き続けたまま映画を見終えました。そして涙が止まらないままフツフツと煮えたぎる怒りが止まらなくなり…どうやって寝たか覚えていません。

翌朝も、起きるなり夫を捕まえて

「世の中には、でっかいサメに殴りかかって娘を助ける父親だっているのに、あんな口の開かないような小さいサメにビビるってどういうこと!」

「サメが怖かったんじゃなくて、自然界に手を出したらいけないから見守ってたんだよ」(僕に怒ってる?)

「自分から近づいていって、タコ?の世界に入り込んで、タコが懐いてきたら喜んで、いいだけ触ってたよね❗️なんでサメが来たらいきなりBBCのクルーみたいな態度に変わるわけ?!」

「きっと助けるだけの息が続かなかったんだよ、ボンベをつけないで素潜りだったから」(だから、僕じゃないよね?)

「そんな訳ないでしょう❗️撮影続けてたんだから❗️くだらない言い訳しない❗️あんな小さいサメ、石でもぶつければすぐどっか行くでしょ!なんでそんなことくらい思いつかないの!」

「あのね、小さなサメだって襲ってきたら怖いんだよ」   (どうしちゃったの、この人)

「あのサメはね、モルジブでも見たけど口が小さくて開かないから、人間なんて噛めないの❗️現地人がそう言ってた❗️それなのに撮影続けるってどういうこと?急にプロ意識に目覚めたとでも言うつもり?タコ?の足が一本もぎ取られたんだよ。回復するのに100日かかったの!彼女の人生の一割以上かかったんだよ❗️」

「自然界の捕食は変えられないよ」     (なんでこんなに怒ってるの?)

だーかーらー❗️何でいきなり他人になるんだ‼️って言ってんの。サメが来るまでは恋人同士みたいにしてたのに、サメが来た途端BBCクルーになるのおかしいでしょ。信じられない。チキンハート男!」

「……………」  (僕のことじゃない、僕のことじゃない)

「男ってそうだよね。責められたら自分のせいじゃありませんみたいなこと言って逃げる。あんなの、ただの自分勝手でしょ。自分の息子がサメに指をかじられそうになったら絶対助けるくせに、タコ?だから助けないっておかしいでしょ!友好関係築いてるんだから。2回目のサメの攻撃は仕方ないよ。デカいサメだし群れで来てたから。でもあの小さいサメにビビるなんて人間失格❗️」

「………………」 (誰かこの人を止めて下さい………)

大体、詳細がお分かり頂けたかと思います。

タコが、とてつもなく知的な生物だというのは聞いていましたが、映画の中ではそれ以上に人間と交流できる存在であることも撮影されていました。素晴らしい作品だったと思います。産卵と共に一生を終える、食べることもせずただ死を待つ…昨年逝ってしまった愛犬の最期を思い出しました。

おそらく、一年以上の長い撮影期間の中では何度か危険から助けたこともあったのかもしれないし、編集されていない部分も多々あったのかもしれません……

それでも私の中では、

タコを助けない男

海中の素晴らしい映像と共に蘇ってくるのは

タコと戯れる男、だけどタコは助けない男

アカデミー賞ノミネートの素晴らしいドキュメンタリー映画なんですけどねぇ。

私の怒りが若干引いた後、夫がまた地雷を踏みました。

「君は、陸の生物だけじゃなく海の生物にまで感情移入して……」

悪い?だったら、自分の妻に観せるものは厳選しなさいよ。

車屋の女房の個人的な怒りの泉」にお付き合い頂いてありがとうございました。

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About the Author: Eva

子年生まれ。ブラックラブラドールオーナー歴9ヶ月。イギリスで全く想定外の車屋の女房になる。

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