格安フライトチケット購入の実態! 追加料金透明性の規制始まる
イギリス・ヨーロッパ域内を格安航空チケットサイトで購入される方はたくさんいると思います。そんな人たちをサポートする規制が、先日、イギリス首相から発表がありました。その内容がこちら↓
皆さんも経験されていると思いますが、航空チケット購入で、最初の表示価格通り支払ったことない(必ず多く払う)という方がほとんどではないでしょうか?途中、座席指定、手荷物のサイズ、そのほかの保険の加入など、最後の支払いにたどり着くまで、次々と加算されていき、思い通りの値段でチケットを買えることは難しいです。
今回は、その格安航空チケットがどのようにして加算されていくかその実態を検証してみたいと思います。ライアンエアーのウェブサイトを使って実際に購入してみました。
⒈日にちと行き先を決める
まず設定を、ロンドンからスペインのバルセロナまで大人一人で日付を11月中旬としました。
⒉希望日の前後のフライトと比較しながらチケットが選べる
これはいつも便利だと思うのですが、希望日前後のフライトチケットと価格の比較ができます。私は希望通り、11月18日出発、25日帰国の比較的安い航空券を選びました。
この時点で行きは£50.90、帰りは£25.63と
往復で£76.53
という値段になり、格安でバルセロナまで往復できると安心します。
⒊席、大きい荷物、現地チェックインの予約に誘導される
次に開かれるページが下のイメージで、緑の枠の「ベーシック」を頼めば追加料金はないのですが、赤枠の「プラス」をいかにも誘導するかのように目立って表示されています。この「プラス」を選ぶと、席が選択、20kgの預け荷物が可能、そして当日現地チェックインが無料(通常はアプリで事前チェックイン)となります。
ちなみにこのサービスの表示価格の£36.74は片道の価格で、往復で£73.48が加算されます。
⒋上記の「プラス」を選ばないと、最低でも「レギュラー」(往復£41.70追加)をしつこく迫られる
⒌「ベーシック」を選んだ人はここからがさらに長い
席の選択も、預け荷物も選ばないと、まず席の選択画面へと誘導される。これだけを見て、気づかない人は、Option1(左側の赤枠)からRecommended(右側の赤枠内)を確認して、追加料金を避けようと、Select your own(右側の赤枠内)を選んでします。
しかし、Select your ownも追加料金になるので、ここもスルーしたい人は緑枠のOption2を選ぶ。
⒍預ける荷物がなくても、機内持ち込みの荷物を増やす選択肢が与えられる
「大きな荷物で稼げないのなら、それでは機内持ち込み荷物で稼ごう!」という航空会社側の思惑が見え見えで、次は「機内持ち込みの荷物を2つにしませんか?」と聞いてきます。ここも惑わされず小さなリュック一つと選択する。
⒎「本当にそれでいいのか?」と、ちょっと焦らせる
機内持ち込みを小さなリュックだけの乗客には、「本当に荷物一個でいいのか?」と再確認のメッセージが出てきます。ここも精神を曲げずに戦って、リュック一つのみと選択します。
⒏「席の選択を希望しないのか?」と2度目の催促が来る
席を選ばないとしつこくきかれます。しかし、ここの無料クリックボタンは、ここまで辿り着いた辛抱強いお客に流石に諦めたのか、善意的に押しやすい黄色で表示されています。
⒐やっと終わったと思ったら、やっぱりまだ攻められる
席を選ばない人はこんなにも攻められるのかというぐらい、再再確認がきます。ここもめげずに緑枠で進みます。
⒑ネガティブな画像を使って超混雑状況の最悪の状態をイメージさせる
まだまだチケットを買わせてくれません。
次は搭乗時に飛行機内に誰が先に入れるかという場面を想定して、誰よりも先に飛行機に乗りたいという方は追加料金でファストパスを買うことができます。
全員乗ってから飛行機は離陸するので、先に乗ろうが、後に乗ろうが関係なく、ファストパスは買わずにここも無視して先に進みます。
そのほか、海外保険、機内食事前予約の希望も聞いてきますが、まず、保険に関してはお持ちのクレジットカード会社なども海外旅行の保険がある場合もあるので、ご自身でお調べになって、二重に海外保険を購入されないようにすることをお勧めします。機内食は有料となるので、事前に予約で支払うこともあります。10%ほどのディスカウントがありますが、その日の体調などもあるので、ここでは購入されなくても良いかと思います。
11.レンタカーや移動はご興味のある方のみ
それでもチケットは買わせてくれません。
次は、空港からの移動の手段を追加料金で選べます。
12.いよいよ購入か!?いや、その前に. . .
相当な選択肢の数を潜り抜けて、やっとチケットが買えるか?というところで、登録画面が出てきます。お客様を逃したくないと、メールアドレスを記入、そして会員となることを強制的に行われます。せっかくここまで進んできたのだから、「とっとと会員なってチケット買ってしまおう!」と思うのがお客様たちの本音ではないでしょうか?会員登録が始めの時点であったら、面倒くさがって、違うエアラインに行こうと思ってしまう人がいるでしょう。
13.やっと辿り着いたけど、まだ. . .
一応、正規の値段が表示されるものの、ページのメインのところには、「詳細を携帯のテキストメッセージで送ると£3」とか、「政府は海外保険購入を勧めてるよ?ほんとになしでいいの?」的な表示で保険加入を勧めてきます。ついでに「現地での環境保護に募金を!」みたいのもついてきますが、これは航空会社自身が飛行機のばら撒く排気ガスを自分で管理するべきだと思うので、あえて小さな小銭をお客様から取る必要もないと思います。
14.結論
行き先、日付を選んでから購入ボタンを押せるまでに10個以上のステップがあり、途中、必要でないものも誘導されて購入してしまうケースが多く見られる。政府が消費者の立場になって思惑通りでない余計な出費をさせないよう規制が入ることで、透明性が高まるかと思います。改善されることを願います。
ちなみに、それぞれのページでそのままオプションを購入し続けて(レンタカーの部分は除く)、ロンドン、バルセロナの往復チケットを買うと、オプションなしで£76.53のところ、オプションをもろもろ付けると
結果£224.77でした。
(下記の画像を参照)
詳しくない人はどんどん追加料金をクリックして、最初の想定した値段とは程遠くなるということがわかりました。
皆さんも、予算と必要性に合った騙されないショッピングを心がけてください。
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