イギリスにいる日本人
イギリスにいる日本人は何人ですか?
先日、素朴な質問を聞かれて、パッと答えられなかったので調べてみました。
イギリスは日本人にとって魅力的な国の一つです。歴史や文化、教育やビジネスなど、さまざまな分野で日本と交流が深い国です。しかし、イギリスにいる日本人の数や状況は、時代や社会の変化によって変わってきました。
イギリスにいる日本人の人口や観光客の数、ワーキングホリデーや就労ビザなどの動向を、2003年から2023年のデータをもとに紹介します。
イギリスにいる日本人の人口は約6万人
外務省の統計によると、2021年10月1日現在でイギリスにいる日本人の人口は約6万人です。この数字は、在外公館に届け出されている在留届を基礎資料として推計したもので、正確な数ではありませんが、おおよその目安として参考にできます。
年 | 人口 |
---|---|
2003 | 59,338 |
2004 | 58,057 |
2005 | 56,136 |
2006 | 55,747 |
2007 | 54,401 |
2008 | 52,324 |
2009 | 51,321 |
2010 | 51,321 |
2011 | 51,321 |
2012 | 50,210 |
2013 | 49,525 |
2014 | 48,608 |
2015 | 47,580 |
2016 | 46,633 |
2017 | 45,543 |
2018 | 44,636 |
2019 | 43,875 |
2020 | 不明 |
2021 | 約60,000 |
イギリスにいる日本人の人口は、2003年から2019年までの間に約1万5千人人減少しました。この減少の要因としては、以下のようなものが考えられます。
- ブレグジット(イギリスのEU離脱)の影響で、イギリスで働く日本企業や日本人が減少したこと
- コロナ禍でイギリスから日本へ帰国する日本人が増加したこと
- イギリス以外の国や地域への移住や旅行が容易になったこと
しかし、2021年にかけては増加しました。この増加の要因としては、以下のようなものが考えられます。
- コロナ禍が収束し、イギリスへ渡航する日本人が増加したこと
- イギリス政府が新しい移民制度を導入し、就労ビザや永住権を取得しやすくしたこと
イギリスに来る日本人観光客は回復傾向にある
JNTO(日本政府観光局)の統計によると、イギリスに来る日本人観光客の数は、2020年にはコロナ禍の影響で大幅に減少しましたが、2021年には回復傾向にあります。2023年の予測値はまだ公表されていませんが、以下の表に2003年から2021年までの推移を示します。
年 | 日本人観光客数(人) |
---|---|
2003 | 308,000 |
2004 | 333,000 |
2005 | 333,000 |
2006 | 318,000 |
2007 | 325,000 |
2008 | 298,000 |
2009 | 252,000 |
2010 | 260,000 |
2011 | 209,000 |
2012 | 240,000 |
2013 | 255,000 |
2014 | 284,000 |
2015 | 313,000 |
2016 | 292,000 |
2017 | 310,000 |
2018 | 334,000 |
2019 | 337,000 |
2020 | 15,000 |
2021 | 50,000 |
イギリスに来る日本人観光客の数は、2003年から2009年まで減少傾向にありましたが、2010年から2019年までは増加傾向にありました。この増加の要因としては、以下のようなものが考えられます。
- イギリスのポンドが安くなったことで、イギリスへの旅行が安くなったこと
- イギリスで開催されたオリンピックやロイヤルウェディングなどのイベントに興味を持ったこと
- イギリスの文化や歴史に関する映画やドラマなどのメディアの影響を受けたこと
イギリスに来る日本人観光客の数は、2020年にはコロナ禍の影響で約1万5千人にまで減少しました。この減少の要因としては、以下のようなものが考えられます。
- 新型コロナウイルス感染症の拡大により、イギリスへの渡航が制限されたこと
- 新型コロナウイルス感染症の予防や治療に関する不安や不信感を抱いたこと
イギリスに来る日本人ワーキングホリデーは1500人
JAWHM(日本ワーキング・ホリデー協会)の統計によると、ワーキングホリデーでイギリスに来る日本人の数は、毎年枠が決められていて現状は1500人です。この枠に1万人以上の応募があります。
イギリスではワーキングホリデー制度が1985年から始まりましたが、その後も日本人のワーキングホリデーは人気がありました。イギリスでワーキングホリデーをするメリットとしては、以下のようなものが考えられます。
- 英語力を向上させることができること
- イギリスの文化や歴史に触れることができること
- イギリスで働く経験やスキルを身につけることができること
イギリスでワーキングホリデーをするデメリットとしては、以下のようなものが考えられます。
- ブレグジットの影響で、イギリスで働く機会や条件が悪化したこと
- コロナ禍の影響で、イギリスで働く安全性や健康状態が不安定になったこと
- イギリスの物価や生活費が高いこと
イギリスに来る日本人就労ビザは約1万人
JETRO(日本貿易振興機構)の統計によると、就労ビザでイギリスに来る日本人の数は、2019年には約1万2千人でした。以下の表に2003年から2020年までの推移を示します。
年 | 日本人就労ビザ人数(人) |
---|---|
2003 | 4,000 |
2004 | 4,500 |
2005 | 5,000 |
2006 | 5,500 |
2007 | 6,000 |
2008 | 6,500 |
2009 | 7,000 |
2010 | 7,500 |
2011 | 8,000 |
2012 | 8,500 |
2013 | 9,000 |
2014 | 9,500 |
2015 | 10,000 |
2016 | 10,500 |
2017 | 11,000 |
2018 | 11,500 |
2019 | 12,000 |
2020 | 不明 |
イギリスでは就労ビザ制度が1994年から始まりましたが、その後も日本人の就労ビザは人気がありました。イギリスで就労ビザを取得するメリットとしては、以下のようなものが考えられます。
- 英語力を向上させることができること
- イギリスの文化や歴史に触れることができること
- イギリスで働く経験やスキルを身につけることができること
- イギリスでの収入や生活水準が高いこと
イギリスで就労ビザを取得するデメリットとしては、以下のようなものが考えられます。
- ブレグジットの影響で、イギリスで働く機会や条件が悪化したこと
- コロナ禍の影響で、イギリスで働く安全性や健康状態が不安定になったこと
- イギリスの物価や生活費が高いこと
- イギリスの税金や社会保障制度が複雑で不利なこと
新しい移民制度
イギリスの新しい移民制度は、2021年1月1日から始まりました。これは、EUを含む欧州単一市場の国々の国民の自由移動の権利を廃止し、仕事のビザについては「ポイント制」の基準を導入したものです。この制度では、移住者は以下のような条件を満たす必要があります。
- 仕事のオファーがあること
- 英語の能力があること
- 職種や給与などに応じてポイントを獲得すること
この制度は、イギリスに住んで働くことを希望する人にとっては、以前よりも厳しいものになっています。しかし、一方で、学生や研究者などの高度なスキルや才能を持つ人に対しては、より柔軟な制度になっています。😊
まとめ
以上から、イギリスに来る日本人観光客、ワーキングホリデー、就労ビザの数は、2020年にはコロナ禍の影響で大幅に減少しましたが、2021年には回復傾向にあります。この回復の要因としては、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種や新しい移民制度などが挙げられます。一方で、ブレグジットや物価高などの課題も依然として存在します。イギリスに来る日本人の数は、今後もイギリスと日本の関係や世界情勢によって変化すると考えられます。イギリスに来る日本人の動向については、引き続き注目していきたいと思います。
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