コロナよ、お前に伝えたい。人間はこんなに苦しんでる。
コロナウィルスの蔓延を抑える対応が各国で迅速に求められています。ヨーロッパへのウィルス感染の規模がここ10日間で急激に広がりました。イタリアが現在大きな被害を受けていて、スペインがその後に続いています。今日の感染者数3000越え、死亡者300越えのイタリア、すごい勢いですね。スペインの本日感染者1440もすごいです。ドイツは上位にいますが死者が少ないですね。病院に行くなと言われているイギリスと日本はまだ報告が少ないです。
コロナでEU崩壊する?
これにより各国が国境封鎖を始めました。イタリア、スペイン、ドイツ、デンマーク、ポーランド、チェコが今のところでは国境封鎖を行っています。あのドイツが!EUを引っ張っていってるドイツですよ!EUはみんなで協力してやっていくのではないですか?やはりみんな自分の国だけが大切なのですね。イギリスのブレクジットは正しかったのでしょうか?コロナ問題後のEU各国の対応が興味深いです。
イギリス政府はEU諸国のコロナ対応と真逆、「コロナとともに生きよ!」
さて、EU離脱後の島国イギリスといいますと、ヨーロッパ大陸の対応に比べて真逆の対応です。先週、首相の会見にもありましたが、「ゆっくりと蔓延させ免疫力をつけさせる」という結論に出たそうです。
学校は閉鎖しません。10ー14週間後(5月ー6月)がピークと思われ、今学校を閉鎖して2週間後に戻ってきても、まだピークは来るので、再び閉鎖しなければいけません。11歳まで子供の送り迎えが義務付けられているイギリスは、家庭に子供だけで放置することも違法です。ちなみに私の頃は、日本ですが、7歳で鍵っ子でした。子供が学校行かないということは、共働きの両親のどちらかが長期休暇を取らなければいけません。
学校休校なら病院も休業の可能性
イギリスの病院で働いている人のほぼ半分が子持ちだそうです。そんな中、学校を休校にして医者や看護婦が欠勤して、自分の子供の面倒を家庭で見なければならないとなると、病院でコロナ患者の手当てをする人がいなくなってしまう。このリスクも考えなければいけないので、政府は悩みます。
ハイストリート店休業中!
会社においては、イギリス政府が呼びかけるのは「経営者よ、従業員が少しでも体調を崩したら、休ませてあげなさい。その補填は政府が考えます。」というメッセージ。具体的にどんな政策が出るかは分かりませんが、今はとにかく、熱が出たり、咳が出だしたら、進んで会社を休んで、2週間自宅で待機してくださいということです。
しかし、具体的な経済政策がないと経営者の不安は膨らむばかりです。りんご社は中国以外の全世界の店舗を一時休業しています。それに追随するかのようにロンドンのハイストリートファッションショップも一時休業になっています。巨大経営のこういったブランド店は一時休業しても何とかやっていけるかもしれませんが、中小企業にとっては深刻な問題です。
「パブ、クラブ、劇場にはいくな」で大打撃
人が町にいないのですから、売り上げは下がる一方です。1週間2週間の自然災害などであれば、そのあと人は戻ってきます。しかし、ウィルスはいつなくなるか、というかなくならない方が確率が高いです。そうなると、人間がいつ免疫力がつくか、ワクチンを見つけるかがポイントになります。しかし、経営者はそんなの待っていられません。政府が何かしないと、コロナに殺される前に、ストレスに殺されるかもしれません。イギリス政府!早く何んとかしてください!
どうせなるなら早くコロナにかかるか?
金持ちやそうでない人々、貧しい人々、ウィルスは誰にでも襲いかかります。科学者は60-80%の人口がコロナウィルスにかかると言っています。そうです、皆さん覚悟しなければいけません。どうせなるなら今のうちになって免疫力をつけられればとも思う時があります。しかし高齢者はそうはいきません。私にも高齢者の親戚がたくさんいます。その人たちを一気に失うのは本当に辛いです。
人生の最後を自宅待機なんぞいやじゃ!わしゃ外出るぞ!
イギリスでは70歳以上の外出禁止令のようなものが近々発動されます。これは致死率の高い高齢者を守る政策だと思います。イギリスは一斉に国を封鎖するのではなく、こうやって部分的に感染を抑えていく方法をとっています。本当に70歳以上の人々が言うことを聞くかは疑問です。すると、やはり、70歳以上の親がいる人に聞くと、親たちは「人生の最後を家にこもって死ねるか!わしゃあ外に出るよ!」と言っているそうです。そりゃそうだよなあ。
イギリス国外の科学者はイギリス対応に反対
イギリス政府の今回の対応に批判的な科学者もいるようです。情報はどこまで真実かはわかりませんが、「封鎖」で成功した例がスペイン風邪(1918ー1919年)でみられとという記録や、中国の武漢での封鎖による押さえ込み成功の例もあります。それに懐疑的なイギリス政府は独自の方法で対応しているところです。
これが吉と出るか凶と出るか。イギリスはまずイタリアのコロナウィルス感染者数と死亡者のグラフを基準に対策を進めていくそうです。今はイタリアの3週間遅れ。4月上旬にパニック的なウィルス拡散が始まります。そしてイースターホリデーの学校の2週間休暇が始まります。このタイミングを見込んで、現在学校閉鎖を行わないのかもしれません。
在宅勤務が試されている
政府が封鎖を行わないなら、会社独自がそうしようと在宅勤務を勧めている会社が多くなってきています。ロンドンに来ると電車の中はいつもの3分の2ぐらいの人口密度です。この在宅勤務は、改めて会社が試されているような気もします。今回のコロナをきっかけに全国での在宅勤務が推奨されて、通勤時間の概念が薄れていくかもしれません。
スーパーでの買いだめはやめて!
スーパーでは野菜も棚からなくなってしまいました。イギリス人こんなに野菜食べるのか?と疑問もありましたが、今は食べて健康でいることが第一のようです。皮肉なことに野菜や果物が、イタリア産、スペイン産と、封鎖を決定した国々の産出物が多いのは本当にスーパーに入ってこないのかもしれません。今後の物価上昇が気になります。景気が悪い物価上昇(スタグフレーション)になると最悪です。
金利政策よりも財政政策を!
世界的に政府は世界同時株価下落の対応で、金融政策を実施、金利の引き下げを行なっていますが、金利の0.5%よりも、まずは財政政策で庶民に直接お金が行くようにして、なおかつ新型コロナウィルスのワクチンを見つけることが大切です。世界が協力してお金を出し合って早急に解決策を見つけないと、人が家にこもってお金を使わなくなり大恐慌が訪れます。日本銀行の長は「リーマン級ではない(そこまではひどくない)」と言っていますが、本当は「それ以上だ!」といいたいのでしょうか?とにかくワクチン早くお願いします。って日銀に言ってもしょうがないか。
今できることはよく寝て、食べて免疫力をつけること、そして人にウィルスをうつさないこと。暗いニュースばかりで悲しいですが、頑張りましょう。
最後に本日のマーケット
今日もアメリカダウ工業平均株価が、2020年3月16日、ロンドン20時現在、歴史上最大の値下げ$3,000(13%)で$20,185。多くの人の資産の3分の1が1ヶ月で吹っ飛びました。ポンド円は129円台。127円は去年の底値に近い大きなポイントです。
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