コロナ禍のピアノ教室
どうも、ふあにゃんです。こんなご時世ですが有難いことに仕事が忙しかったので、少しご無沙汰してしまいました。今週はハーフタームでようやくのんびり出来ています。
私の仕事はピアノの先生です。自宅と近所の小学校で教えています。ロックダウンになったときは、これで失業だ!と思いました。学校も閉鎖、家でも教えられないとなれば、フリーランスの私はイッキに無収入です。
ところが、オンラインでレッスンをするようになり、生徒さんの半分くらいはレッスンを継続してくれました。最初はオンライン・レッスンなんて未知の世界で不安で頭痛に悩まされながらやっていましたが、慣れてくると楽になってきました。
画像がフリーズしてしまったり、音が途切れたり、目の前にいないと上手く伝えられないことがあったり、オンラインのピアノレッスンには不都合も多々あります。でも、楽なこともたくさんあります。カメラに映らない部分は散らかっていても構わないから、掃除しなくてもいいのがまず一番!
オンライン・レッスンはZoomでやっているのですが、Zoomのビデオはフィルターがつけられるのご存知ですか?Touch up my appearanceっていう設定をオンにすれば、あらまあ、すっぴんの私の肌からシミとシワが消えてしまうんです!だから化粧しなくてもオッケ~♪
それと、生徒たちが自宅でどう弾いているのか分かるのも良い点でした。
100%の生徒が、低い椅子で弾いていました!それもかなり低い位置で。(鍵盤が顔と同じレベルだったり!)レッスンで姿勢や腕の形を指導していても直らないわけが分かりました。ピアノは買っても専用の椅子を買わずに普通の椅子で代用したり、もしくは専用の椅子でも高さ調整が出来ないものは子供には低すぎるのです。
それでも、ピアノ(ピアノに近い電子ピアノも含む)があるのはまだマシな方で、いわゆるキーボードで練習している子も多いです。中にはオモチャみたいなキーボードを床に置いてあぐらかいて練習している子がいて、あ~上達しない原因はここにあったか!と思いました。音程が完全に狂っている(ドがミに聞こえるくらい)キーボードを使っていた子もいました。
私は初めてピアノを習う時はお試し期間として最初の数か月はキーボードを使っても良いと言っていますが、まさか2年も習っている子が、まだそういうキーボードで練習していたとは!
日本だったら、ピアノを習う=ピアノを買う、というのが常識だと思いますが、この国は違うのです。特に教育熱心なアジア系の親世代は、ピアノとキーボードの違いも分からない人が多いです。
数千ポンドするピアノを買えとはいいません、せめて鍵盤が88個あって強弱も付けられる電子ピアノを用意して欲しいです。子供にピアノを習わせる経済的余裕があるご家庭ならばそのくらいは出来るかと思うのですよね。
まあそんなわけで、ロックダウン中はホドホド忙しくしていられたので、鬱になることもなく乗り越えられました。
そして9月からは学校でも自宅でも普通のレッスンを再開しています。コロナによる規制が厳しくなって、私の住むエリアもTier2になりましたが、今のところ教育と名のつくものはほぼ許されているので、ピアノの個人レッスンは続けられています。オンラインのレッスンも並行して継続しています。
ロックダウン中にレッスンを全く受けていなかった生徒たちも、ほぼ全員通常レッスンに戻って来てくれました。景気が悪いはずなのに、経済的な理由でレッスンを辞めたという生徒はまだいません。実際は、まだまだお金に余裕のある人が多いということなのでしょうか?(だったら、ピアノ買ってやれって~)こちらは請求書を発行するたびに罪悪感があるんですけどねえ。ま、私のレッスン料はリーズナブルですが。
コロナ禍の対面ピアノ・レッスンは、ソーシャル・ディスタンスを保ちつつ教えます。もちろん私は常にマスクもつけています。私は生徒が触るピアノを触れないので、隣で電子ピアノを使って教えます。学校では代わりにキーボードを使います。
ここで指差し棒が大活躍。何かあったら生徒の背後から指差し棒を伸ばして指示します。コレを持っていると、ときどきそれで生徒をピシッと叩いてしまいたい衝動に駆られる・・・ことはないです!多分!
コロナ禍のピアノの先生は清掃員でもあります。生徒が変わる度に、ピアノ周り、鍵盤、椅子などを消毒しています。もちろん手消毒もしょっちゅう。面倒ったらありゃしない!しかし、文句は言っていられない、このご時世に仕事があるだけ有難いですから。
ところで、ピアノの先生は教える時間以外も働いています。意外と事務処理が多いからです。主にスケジュール管理と請求書発行ですが、フリーランスなので全て自分でやらなければいけません。
自慢していいですか?私って事務処理めちゃ得意なんです!
元ITでもあるので、パソコンを使って無駄なく素早く仕事を処理することに全霊を注いでいます。もちろん生徒のデーターベースはExcelで完全一括管理しています。最近は生徒が増えたので、Wordの差し込み印刷機能を使ったメール送信も始めました。個々のデータはExcel から引っ張って来て、送信は一括で出来るので楽です。ちょっとぉ、こんなこと出来るピアノの先生いる?いないでしょう~?
メールやテキストによる質問やお問い合わせにも24時間対応しています。はっきり言って休みなし。その辺のオフィス・レイディーズには負けないわよ!
私の過去の経験では、この国のピアノの先生はズボラな人が多いです。レッスンの予約をすっぽかされたことが何度あったことか。そういう話を一般の人にすると、「あ~ミュージシャンだからね~仕方ないね~」と言う反応が返ってきます。なんと、音楽家はズボラだという常識があるようなのです!
そんな偏見を覆したい!という思いもあって、ついつい完璧な事務処理を目指してしまいます。だからこの国のこの業界では、私の事務処理能力は神レベルに違いない!と自負していました。
ところが先日、初めてのダブル・ブッキングを犯してしまいました!なんたる失態!神レベルから一気にズボラ音楽家に格下げ!自分が許せず落ち込みました。
このような間違いを二度と犯すことのないように、精進していく所存であります。しかし、ピアノを教える技術は大したことないけど、事務処理能力だけは高いピアノの先生って売りになるのかしら???
さ~また来週から頑張るぞ~!
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