UKプロム事情(主に女子そして母目線)

Japanese food Tazaki Yutaka Harvest Campaign

名前に似合わずおっきな子供のいるちこちゃんです。

前回大学生の長女の話をしましたが、今回は次女関連です。
この6月で、5年間のセカンダリースクール(小学校の次に行くやつ)が終わり、9月からSixth form  (シックスフォーム、2年間の大学進学準備コース)が始まる青春真っ只中16才。こちら日本風に親を呼んでの「卒業式」はないのが普通ですが、最近は小学校、セカンダリー、6th formに限らず、卒業と試験の終了を祝って「School Prom」をやる学校が多い!娘の学校でも先日プロムがありました。

イギリスでプロムと言うと、夏になったら始まるクラシックコンサートのあれじゃないのと思う方がいるかもしれませんが、あっちはThe Proms。ここで言ってるのは、ハリウッドの青春映画でお約束の、卒業パーティーです。女の子がイブニングドレスを着て、タキシードに蝶ネクタイの男の子が車で迎えに来て、緊張して親にあいさつして、ダンスパーティー会場で事件が起きて…って、あのプロム。乙女の夢だったわ。

ハロウィーンなどと同様、USA発祥の伝統行事だったのが、UKにも近年加速的に浸透し、独自の進化を遂げています。共学校じゃない場合は女子校主催で男子生徒参加可にしたり、企画するのも生徒主導で、会場は学校の体育館よりもホテルの宴会場などを借りることが多いようです。ヘアメイクやネイル、まつ毛エクステ、日焼けスプレーなどをプロムナイトパックとして提供する業者がいるかと思えば、ストレッチリムジンハイヤーで送り迎えとか、ビッグビジネスと化しています。

うちはそこまではしませんが、女子(母含む)にとっては最大の関心事はドレス選び!ですよね。

振袖買うよりよっぽどましか、と、自分に言い聞かせながら、キラキラのドレスやハイヒールを求めてのショッピングのお供をして、お仕度に欠かせない歩く財布役を演じるのも母は楽しかったです(苦笑)。ちなみにうちは何軒かあたったあと、Oxford Street のDebenhams で気に入ったのを見つけました。オンラインでオーダーする子も結構いるようですが、その場合は、返品交換ができるよう十分お早めに。写真と実物が雲泥の差、これよくある話です。

さて当日、娘は朝からネイルサロンに行き(上はビフォーアフター写真、「写真と実物が雲泥の差」の例ではない)、午後は、衣装やアクセサリーを持って友達の家に集まってのヘアメイク着付け大会です(自分たちでやったので経費節約)。準備が終わったころを見計らって、夫と一緒にその友達の家に写真を撮りに押しかけて行ったら(写真もプロを雇う人がいる。ここでも経費節約)、ご両親がちゃんとおつまみやプロセッコを用意してくれていました(タダ酒。ここでも経費節約)。

世間話をしている間に、花嫁さん、じゃなくて子供たちのお支度が終わり、二階から降りてきた!!!

うわーーー、みんなきれい…。それまで、学校の制服かカジュアルしか見たことのないガールズ、ドレスも華やかだけど、今日日の子はお化粧がうまい!あの「ちょっとあんたぬりすぎちゃう?」時代を経て、いい感じのハレのメイクができている。顔出しNGでお見せできないのが残念ですが、皆様の想像力を全面的に信頼します。

お庭でひとしきり撮影会を行った後、ガールズは親代表の車に乗り込み、会場であるゴルフクラブの宴会場へ向かって行きました。彼氏がいない、または直前に別れた子ばっかりだったので、アメリカじゃお決まりの緊張したBFが迎えに来る場面がなかったのが、母には残念なようなうれしいような…。

パーティーがはねた後に迎えに行ったら、髪は乱れ、ハイヒールも脱いでましたが、頬を紅潮させて「ママ、楽しかった!」という娘。“It was worth every penny”(「金かけた甲斐があったってもんよ!」)の瞬間でありました。何か事件があったかどうかは聞かないことにしておきます。

本家USAの実態はよくわからないのですが、多分プロムって高校卒業時の一回だけなのでは?しかし、中途半端にコンセプトだけ輸入したUKは、冒頭でも言ってましたが、実は小学校が終わったときにも、これのミニバージョンがありました。そして、2年後6th Formが終わるときにも、同規模でこれを繰り返します。長女の時も同様に3回やってます…(しかも二人ともサイズも好みも違うので使い回しができない)。「振袖よりまし、振袖よりまし…」と影の声はささやき続けるのでした。


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About the Author: ちこちゃん

南ロンドンに住んでもう20年が過ぎてしまいました。来た当初に経験した愕然としたこと、怒りに髪の毛が天を突いたことなどがすっかり標準化してしまった今日この頃。日本人としてのアイデンティティを失わないよう頑張っています。

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